サークル「六角えんぴつ」

アナログゲーム制作サークル「六角えんぴつ」のブログです。

ゲームマーケット

コラム第六回「魔王、それは世界の支配者 その2」

三魔王カットイン-01s
※コラム第五回『魔王、それは世界の支配者 その1』のつづきです。
森の奥に隠れた魔女の庵s
(森の奥の魔女)
……あれ? 長老さまがいない。
そういえば、あの魔王の解説はしたくない、って言ってたけど。え? 逃げた?
落ちこぼれの魔王の娘s
ふっふっふ、お困りのようね!
森の奥に隠れた魔女の庵s
……だれ? 角があるから魔族のようだけど。まさかこんなところにまで魔王軍の襲撃?
だったら、私も本気で相手をする。
『地獄より来たりて猛れ獄炎の息吹……ヘルファ
落ちこぼれの魔王の娘s
待て待て待ってって!! そんな大魔法食らったら骨も残らないじゃないの!?
森の奥に隠れた魔女の庵s
だったら自己紹介。早く。はりーはりー。
落ちこぼれの魔王の娘s
私は魔王の娘よっ! お母様の解説なら、私が一番適任でしょ! あのチキンドラゴンの代わりに駆けつけてあげたわっ! 感謝なさいっ!
森の奥に隠れた魔女の庵s
『ヘルファイア』
落ちこぼれの魔王の娘s
!!!?

……あは、あはは、私生きてる? あは、生きてるってすばらしい。あれ、涙が……
森の奥に隠れた魔女の庵s
わざと外した。二度はないよ。
さ、遊んでないで解説に戻ろうか。魔王の、最後の一柱はこちら。
傲慢の王ルリエル-01
傲慢の王ルリエル2-01
落ちこぼれの魔王の娘s
まさに威風堂々。逃げ隠れもせず、最初から出現して「魔王城」で勇者を待ち受ける。王者の風格ねっ!
森の奥に隠れた魔女の庵s
「傲慢の王」。あらゆるものの支配者であり、サディズムの王。そのおみ足に踏まれたい勇者は数多く……ってこの本はなに? 『魔王教団への入信の手引き』って、うわ……
落ちこぼれの魔王の娘s
愚かな人間どもが「傲慢の王」の前に出たら、まともに身動きも取れないわ。ただひれ伏すしかないのよ。良い事書いてるじゃない?
森の奥に隠れた魔女の庵s
「傲慢の王」はその超絶的なカリスマで、最も精強なる魔王軍を率い、あらゆる国家と戦争する。彼女が放つ魔王の力は、他の魔王ほど致命的な効果はないけれど、その効果範囲は絶大よ。
『魔王の蹂躙』も、戦闘時効果も強力。ゲーム自体も長引くから、他の魔王を倒してゲームに慣れた勇者向けかも。
落ちこぼれの魔王の娘s
魔王城が最初から出現している代わりに、〔魔王の覚醒〕が達成されると、全エリアに瘴気の風が吹き荒れるの。勇者ですらも〔DP-2〕されて、魔王城から吹く風に吹き飛ばされる。素敵ね!
森の奥に隠れた魔女の庵s
これを利用してわざと魔王を覚醒させ、ライバルを蹴落とす勇者もいるらしい。きっとそれも魔族の陰謀。
落ちこぼれの魔王の娘s
うう、これが言葉の暴力……、くっ、今の私ではこの女に一矢報いることもできない。それでもせめて、髪の一筋くらいは持っていかないと、お母様に申し訳がたたないわ!
食らいなさい!! 『マナ・バレッ
森の奥に隠れた魔女の庵s
『スリープ』
森の奥に隠れた魔女の庵s
魔族はほんとうにどうしようもない悪人だらけ。魔王だって、あなたたちの事なんて何も考えていないよ。だから……
落ちこぼれの魔王の娘s
うるさいっ! それ以上、お母様のことを悪く言うと……!!
森の奥に隠れた魔女の庵s
なに、この凄まじい魔力と瘴気は……!  まさかこの娘、本当に魔王の!?
落ちこぼれの魔王の娘s
はぁぁぁぁぁっっ!! 食らいなさい!! これが魔王の娘の力よッ!!
名刺・裏-01
落ちこぼれの魔王の娘s
むにゃ…すぴぃ… 見たか、これが魔王にしか扱えない、魔王瘴気の力よぉ…♪
いっけぇ、エターナルコラプトディメンションオーラブレードぉ……すぴー♪
森の奥に隠れた魔女の庵s
なんだか、幸せな夢を見ているみたい。そっとしておこう。

なお、先ほどの夢の産物は、ゲームマーケットの試遊台で使われるそうだよ。
遊んでくれた人、お買い上げいただいた人に、一枚差し上げるので、
導入用に使ってフルボッコにしてあげて。
森の奥に隠れた魔女の庵s
それじゃあ、これで魔王の紹介もおしまい。 コラムもあと1回。最後は、これまで説明できなかったいろんな要素を詰め込んだ『助けて! 長老さま!』だって。
今回逃げ出した分、働いてもらわないとね。
それじゃあ、またね。




〈「オレ転」カード紹介〉




魔女:そは魔王の右腕。幾年月を経たか、ひび割れた漆黒の鱗を持つ老獪なる竜よ。
魔王の復活を誰より待ちし、邪悪なる参謀。あらゆる古き竜よりも、なお古き竜よ。
どうか、どうか私たちに、一片の救いを。
あの姿を見たら、祈りたくなるのも分かる。各地で信仰の対象になっている、下手をすれば魔王そのものよりも崇められている、漆黒の古代竜。魔王と勇者の決戦では、必ず馳せ参じ、呪詛のブレスで勇者たちを苦しめる。その姿は、幾度も伝説に唄われているの。
複:瘴気をまき散らす邪竜を討伐せよ!-01 魔王の娘:あ、タマだ。やっほー、ニンジンいる?
魔:魔王のセンスに重大な欠陥を発見した。せめて犬の名前を…… 
娘:タマはかわいーよ? 人間の勇者なんか、鎧とか剣とか妙な薬とかで全然おいしくないんだけど、お母様のために我慢して食べてくれるんだ。
魔:待って。脳が情報を処理するのに少し時間が。
娘:いいよ。私、タマと遊んでるから。ほーら、取ってこーい!
魔:…………いま、瘴気の風で見渡す限りの樹木が枯れ果てたんだけど。
娘:だからタマを飼うのはたいへんで。勇者がいないときは、廃坑とかに入って我慢してもらってるの。大好物のニンジンも枯らしちゃうから、本人も気にしてるみたい。
魔:私は何も聞かなかった。あれは伝説の邪竜ではなく、ただのでかい黒トカゲ。そういうこと。
娘:みんなもタマと会ったら優しくしてあげてね! 好物は野菜! これ試験に出るから!
魔:私は考えるのをやめた。やめたの。

コラム第五回「魔王、それは世界の支配者 その1」

三魔王カットイン-01s
失われた歴史を知る竜族の長老s
(竜族の長老)
魔王。その存在がどこから来たのか、歴史書を紐解いても一切分かっておらぬ。ただ百年に一度、どこからともなく魔王は現れ、魔族を率いて『魔王軍』をつくり、竜や妖精、そして人間たちを脅かすのじゃ。
森の奥に隠れた魔女の庵s
(森の奥の魔女)
魔王は勇者によって倒される。そんな法則があるのかは分からない。けれど、いつも魔王は異世界から喚び出された勇者によって倒されてきた。あなたは、その一人になる、かもしれない。
失われた歴史を知る竜族の長老s
このゲームの最大の目的は、魔王の撃破じゃ。
魔王カードは2枚に分かれておるが、「魔王決戦」の際には両方を参照するぞ。 判定はクエストのやり方と同じじゃが、魔王はゲーム中ずっと影響する『魔王の蹂躙』と、「魔王決戦」の際に勇者を苦しめる特殊能力を持っておる。
森の奥に隠れた魔女の庵s
なるほど。挑む魔王によって、ゲームの様子がガラッと変わってしまうんだ。
それで、魔王とはどうやって戦うの?
失われた歴史を知る竜族の長老s
魔王カードに書かれている『出現』条件を満たすと、魔王城が現れる。たいていは【魔王の覚醒】と書かれたクエストを解決することが条件じゃな。その「魔王城」で止まると、魔王に挑戦できるというわけじゃ。
魔王城-01他:魔王軍四天王『雷刃のガンヌ』-01
森の奥に隠れた魔女の庵s
勇者さまは、魔王の居城を探すところからやらなきゃいけないんだね。たいへんだ。
失われた歴史を知る竜族の長老s
さて、お主らが立ち向かうことになる魔王を紹介するぞ?
どれどれ、最近の歴史で胎動の気配がある魔王は、と……
暴食の王ベルゼル-01暴食の王ベルゼル2-01
失われた歴史を知る竜族の長老s
「暴食の王」じゃ。しばらくはグースカ寝ておるが、覚醒したとたんの"飢餓の咆吼"は、あらゆる生命に「食われる恐怖」を問答無用で味あわせる。〈LP-2〉も納得じゃな。
森の奥に隠れた魔女の庵s
ねえ。このふる~い歴史書には、「腹が、減ったぞぉぉぉっっ!!」という大音声を聞いた、と書いてあるのだけど。
失われた歴史を知る竜族の長老s
違いない。暴食の名は伊達ではないぞ。奴は、命だけではなく魔力、精気、果ては運命まで食らう化け物じゃ。右手の剣であらゆるものを切り取り、左手の槍で刺し貫き、食すと言われておる。
森の奥に隠れた魔女の庵s
どう見ても、ナイフとフォークだけど。
失われた歴史を知る竜族の長老s
これと戦うには、まず山ほどの美味を用意し、魔王が夢中になっている間に倒すしかない。手札を使うたびに生け贄を要求される能力はそういうことじゃな。
森の奥に隠れた魔女の庵s
ダイス8個に3ダメージ、それに特殊能力まであるんだ。魔王つよい……。
失われた歴史を知る竜族の長老s
ちなみに「魔王決戦」で使用する能力は、常に【最も高い能力】となる。魔王を倒そうと思ったら、勇者を一点特化型に育てていくとよい。逆に「絆」を集めたければ、能力は平均的に高いほうがよいぞ。
森の奥に隠れた魔女の庵s
「暴食の王」は『魔王の蹂躙』の効果は出現時のみだし、じっくり準備して、トレジャーの枚数を揃えれば物量で押し切れる、かな……?
失われた歴史を知る竜族の長老s
分かりやすい能力なので、最初の敵としてプレイするにはオススメじゃな。
森の奥に隠れた魔女の庵s
さて、それじゃあ次の魔王いこう。……あっ。
嫉妬の王レヴィア-01嫉妬の王レヴィア裏-01
森の奥に隠れた魔女の庵s
「しっしっしっ♪ 嫉妬仮面がやってくるー♪ 幸せ妬んで、あなたの影からやってくる~♪」 この歌、私でも知っている。お師匠様が歌ってくれたの。
失われた歴史を知る竜族の長老s
ああ……『嫉妬の魔王』じゃな。その歌ばかりが有名じゃが、こやつは「出現」前から世界中に嫉妬の種を蒔き、人々は幸福な誰かを妬み、攻撃するようになる。群れる人間にとっては最悪の魔王じゃな。
森の奥に隠れた魔女の庵s
え? 人々の妬み、って。嫉妬仮面はほんとうは居ないの? ……お師匠様のお話は嘘だったの?
失われた歴史を知る竜族の長老s
ほれ、この本によれば、『嫉妬の魔王』は勇者の影に分身を潜ませ、幸せの気配があると影からぬるんっ、と現れるそうじゃぞ。ほれ、ようく見れば、王冠がまるでマスクのような……
森の奥に隠れた魔女の庵s
やっぱり、嫉妬仮面はいたんだ……!
「しっしっしっ♪ 嫉妬パンチ! 幸せ許さぬいっちげき~♪」
失われた歴史を知る竜族の長老s
こやつのこんな嬉しそうな顔、初めて見たぞ……
『嫉妬の魔王』を倒すには、彼女の呪いに抗って「幸せ」を得た者を連れていくと良い、と言われておる。まったく、厄介でひねくれた女じゃな。
森の奥に隠れた魔女の庵s
さて、魔王はあと一体いるんだけど、けっこう長くなっちゃったから、その紹介は次回にしようか。
失われた歴史を知る竜族の長老s
おう、あ奴か……。あの女はなぁ、儂の天敵というか。紹介したくないのう……
森の奥に隠れた魔女の庵s
偉そうなロリ枠で被ってるから。
失われた歴史を知る竜族の長老s
違わい!! 次回は「魔王、それは世界の支配者 その2」じゃ! あと一体の魔王の紹介と、それから、さぷらいずもあるのじゃ!
森の奥に隠れた魔女の庵s
楽しみにしてて。それじゃあ、また。




〈「オレ転」カード紹介〉




他:封印の村の巫女-01
魔:あ、チョロ巫女だ。
竜:チョロ巫女じゃな。
魔:【最も高い能力】でダイス2個。すべてのクエストで最も簡単なくせに、〔魔王の覚醒〕を持っている。完全にトラップカードじゃない。
竜:こやつのせいで、いきなり「暴食の王」が出現して大変なことになったり、1ターン目でいきなり「魔王城」が「王城」の隣に出現したりと、いろんな悲劇が起こるのじゃ……
魔:本人は、代々続く巫女の勤めに嫌気が差しているだけの、ふつうの女の子なんだけど。
竜:そりゃあ、産まれた時から一生、封印の維持に祈り続けることが決まっておれば、勇者にすがりたくもなるじゃろうが……。
魔:声を掛けられたらホイホイいっちゃう、素敵なチョロインだよ。
竜:ちなみに〔魔王の覚醒〕を持っている「絆」カードは何枚かあるが、彼女たちは〔EXP〕にできず、捨て札にもならん。死亡しても没収されんので、一度くっついたら一生そのままじゃ。
魔:あれ、なんだか、とたんにヤンデレっぽく見えてきた……
竜:お主も彼女と出会ったら、話を聞いてやるとよいぞ。その結果どうなるかは、勇者の器量次第、じゃな。
魔:なんか今回は真面目でしんみり。明日は槍が降るかな……
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